壁にもたれ そらを仰ぐ 時計の針だけ騒ぐ
瞼閉じていると ただ 浮かんでは消える
伝えることを諦めた無数の言葉の屍
口をつぐんだあの日から吐き出せないまま
言わなくちゃ分からないと そういやよく叱られた
「駄目だね」と少し微笑んで背を向けた 肩震わせ
次第に白む空が 明かりの切れた部屋の中一人
立ちすくむ 僕を笑う
君に話したいことがあるんだ
くだらないことだけど
大地には物が溢れて 躓き 時にぶつかる
空はきっと自由だと憧れ見上げた
「なぜ僕には羽が無いの?」駄々をこねた幼い日
ヒトの羽は生きていくために消えていく その理由を
君の目を見せて 向き合うことも久しぶりだけど
二人して この地に立ち
飛べないならば ただただ歩こう
歌を口ずさんで
花香る春の風 夏の向日葵の影
秋の音も 冬の色も 体が覚えている
次第に白む空が 明かりの切れた部屋の中一人
立ちすくむ 僕を笑う
君に話したいことがあるんだ
くだらないことだけど