2014/01/21
微薬
そんな風に効き目の遅い薬をのませるぐらいなら
いっそのこと全部奪って笑い飛ばしてくれればよかった
肩すかし のち 足止め
振り返る朝 一人
甘い薬が体中をまわる前に
吐き出した方が楽に決まってる
効かないで?行かないで?
戸惑いの中 鈍い痛み広がる
それはもう全身に広がったのに薄まることを知らず
それなのに何の傷も見当たらないことが逆に痛かった
早送り のち 巻き戻し
繰り返す日々 一人
言葉にすることも許されないような
ゼロの力に乱され立ちすくむ
行かないで 消えないで
声にならず空と雲がにじんだ
切なさでしびれた頭で思うのは
どこかで期待してた甘い自分
行かないで 行かないで
溢れ出した確かな想い ここに
副作用 のち 目覚まし
動き出す朝 一人